コモドオオトカゲとは
最大全長:約310センチ(平均250センチ)
最大体重:約165キログラム(平均70キログラム)
生息地:インドネシア(コモド島、ギリモタン島、ギリダサミ島、リンチャ島、フローレス島南部)
食べているもの:哺乳類、齧歯類、鳥類、爬虫類などの動物食。幼体は昆虫や小型の爬虫類などを食べる。
繁殖形態:卵生
サイテス:I類
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コモドオオトカゲの毒
以前はコモドオオトカゲの口内には無数のバクテリアがいて、それを獲物に噛み付いた時体内に入れ、敗血症を起こさせて獲物を死亡させていると考えられていました。
しかし近年の研究でコモドオオトカゲはヘモトキシンという毒を持っていることがわかりました。ヘモトキシンは血液の凝固を阻害して、失血によるショック状態を引き起こさせます。
これを噛み付いた時に歯の間にある複数の毒管から流し込んで獲物を仕留めます。
コモドオオトカゲが中型から大型の哺乳類を狩る時は、まず一度噛み付いて毒を注入して、あとは獲物が毒で弱るまでその獲物を追跡して、獲物が抵抗する力がなくなった頃に捕食します。
この狩猟方法で自分より大きい水牛をも食べてしまいます。イノシシやシカ、ヤギなども毒を用いて仕留めて食べます。
このサイズで毒をも持っているなんてかなり恐ろしい動物です・・・
※鹿を捕食するコモドオオトカゲ
コモドオオトカゲの単為生殖
2006年12月21日付けのイギリスの科学誌ネイチャーに、イギリスの二つの動物園でコモドオオトカゲのメスが、雄との交尾なしで卵を産み、そのうち一ヶ所では子供が孵ったと発表されました。
トカゲの仲間にはメス単独の単為生殖を行う種がいますがコモドオオトカゲでそれが確認されたのは初めてのことでした。
※ど迫力の正面から見たコモドオオトカゲ。まさに現代の恐竜。
コモドオオトカゲに天敵は存在するのか?
コモドオオトカゲが生息している地域ではコモドオオトカゲは食物連鎖の頂点に君臨しています。
しかし、以前生息していたパダール島では、人間がコモドオオトカゲのエサである鹿を狩り尽くしてしまったため、パダール島のコモドオオトカゲは絶滅してしまいました。
人間による環境の破壊などで、今ではその数は減少しており絶滅危惧種になっています。
また、唯一コモドオオトカゲを捕食する動物が存在します。それはコモドオオトカゲです。
エサがなくなるとコモドオオトカゲは共食いをするのです。
その圧倒的な強さで捕食されないコモドオオトカゲは数を増やし、エサがなくなり共食いを始めてしまいます。
基本的には若くまだ成長途中の小さな個体をエサとみなして共食いをするそうです。
生態系のバランスは常に絶妙なバランスで保たれています。
いくら最強で捕食される心配がなく、種が繁栄しても食べるエサがいなければ生命の維持はできないのです。
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