オオトカゲとは
名前の通り大きいトカゲではありますが20センチ程度の小型種から
3メートルを超すコモドドラゴンやハナブトオオトカゲまでサイズは様々です。
英語ではモニター(monitor)と言われます。
非常にファンの多い仲間ですが、1メートルを超えたオオトカゲは猛獣と言ってよく、扱いに慣れていなければほぼ確実にケガをさせられます。
オオトカゲとはいえ、幼体の頃は小さなトカゲです。
ショップに売られているベビーを見ると普通に飼えそうだと錯覚してしまいます。
しかし安易な気持ちで飼育を始めると必ず後悔することになるので、きちんと飼いたい種の下調べと準備をし、最後まで飼いきれるかよく考えてか飼育に臨みましょう。
※ナイルモニターのベビー。とても美しく、可愛らしく小さいので一見飼えそうに思えるが・・・
最大2メートル近くまで成長するれっきとした猛獣です。
気性も荒いものが多く、相当な覚悟がないと飼育はできません。
購入の際の個体の選び方
オオトカゲはバスキング中眠っていても、何かあればすぐに動けるほど機敏です。
力なく横たわり、起こしてもボーッとしているような個体は避けましょう。
腰骨が浮いていたり、歩くときに頭がふらふら揺れていたり、よだれを垂らしている個体も避けます。
状態を崩している可能性が高いです。
そして選ぶときに気にしたいのはその個体が慣れるか慣れないかです。
これは購入する時点で決まっていることが多いです。
一般的に慣れる個体は物怖じしたり隠れたりしません。
こっちを興味深そうに見ていたりもします。
この手の性格の個体が入手できれば慣れさせることは可能でしょう。
臆病で神経質な個体はなるべく避けたいところです。
※非常に鮮やかな体色のコバルトツリーモニター。和名アオホソオオトカゲ。
最大全長は120センチほど。流通量は少ないですが、たまにショップで見かけます。
ツリーモニター好きの私としては是非1度飼育してみたい憧れの種。
ケージの選び方
幼体の頃は市販のケージで飼うことが可能です。
体長が120センチを超すような種は、最後は自作か特注のケージになるでしょう。
オオトカゲのケージの選択で最も重要なのは、「逃げられない」ということです。
非常に力が強く、狭いところを通り抜けるのが得意です。
さらに執拗で、1度出られると感じたら、何度でも脱走を企てます。
ケージのフタや扉には必ず鍵をかけましょう。脱走されなくて、丈夫で広いケージが必要になります。
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床材と紫外線ライトの選び方
多湿系のオオトカゲにはヤシガラなどの保湿力の高いものにします。
乾燥系の種には砂系の床材も使えます。
多湿系の床材に砂や焼赤玉などを使うと脱皮途中の個体に付着し水分を奪って、
脱皮不全や指や尾が欠損する可能性があるので、多湿系には多湿系の床材をきちんと使用するようにしましょう。
乾燥系の種には強い紫外線の出るライトを使用してあげます。
多湿系のものはそこまで強い紫外線は必要でありませんが、強い紫外線を好む種もいるので購入の際に詳しくショップの人に聞くと良いでしょう。
※バスキングするキンバリーロックモニター。和名ホオスジオオトカゲ。
生息地はオーストラリアでロックデュエラーと言われる岩場を生活の場にしている、乾燥系のオオトカゲ。
最大80センチくらいの小型種。
欧米では人気が高いが私はショップで売られているのを一度も見たことがないほど、国内への入荷は少ない。
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保温と保湿について
オオトカゲはとにかく総じて低温に弱いです。
日中はバスキングスポットを設けて、ケージ内の基本温度は遠赤外線ヒーターやパネルヒーターで保ちます。
バスキングランプはかなり大きめのものを使用していいです。
ワット数の低いものを使用すると、いつまでたってもスポットから離れずに火傷します。
夜間は日中より温度を下げて良いですが、冷えすぎないようにヒーターは切らないようにします。
冬は夜だけでも暖房をつけてあげると安心です。
保湿は、乾燥系の種は水容器さえ入れておけば問題ないです。
その他の大多数の種は多湿系なので、マメな霧吹きや加湿器の使用、大きめの水容器を準備するなどの保湿の工夫が必要となります。
多くのオオトカゲはやや湿ったような肌をしているのがベストと言われ、特にツリーモニターはその傾向が強いです。
ケージを乾燥させないようにしっかりと湿度の管理をすることが重要となってきます。
※水中を好むマングローブモニターの成体。最大全長は120センチほど。
モニターの中では飼いやすい種と言えます。
主なエサと与え方
基本的にどんなサイズのオオトカゲでも昆虫をメインとして、大型のオオトカゲにはウズラのヒナやササミ肉を多用するのが良いでしょう。
マウスをメインにすると、飼育下の運動不足になりがちな環境ではすぐ肥満してしまいます。
もちろんマウスも与えて良いですがあくまでメインは昆虫やウズラ、ササミ肉などにして肥満を防止します。
ウズラはコスパもいいので、使用している飼育者も多いようです。
ヒナのウズラと親のウズラでサイズも選べるのも◎
昆虫を与える際には、ダスティングをしてあげましょう。
幼体には毎日与えてあげます。亜成体以降は数日に1度与えてあげれば良いです。
一回の給餌量は、満腹になる手前くらいの量をあげるようにします。満腹にさせると、何かの拍子に吐いてしまうことがあります。
一度満腹にさせて、なんの餌をどれくらいあげたら満腹になったかをメモしておけば、次回の給餌からそれより少し少ない量の餌をあげるようにすれば良いです。
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