カメレオンとは
極端に樹上性に特化した特殊なトカゲ。
アガマ科から進化したとされています。
手は気を掴むために指が融合し、尻尾は第五の足ともいえるほど、巻きつく能力が高いです。
眼球は左右別々に360度動き、昆虫をハントすることにも非常に長けています。
舌を伸ばして餌を取るのも大きな特徴の一つです。
さらに体色が変わります。
カメレオンはカモフラージュのために体色を変えているのではなく、基本的には気分や体調で体の色が変化します。
※鏡の自分を見て色が変わるパンサーカメレオン
購入の際の個体の選び方
カメレオンは個体を選ぶことが非常に重要とされています。
カメレオンを初めて飼ってみようとする方は、まずはカメレオンに強いショップを探してから個体選びをするのが良いでしょう。
メジャーな種のエボシカメレオンやパンサーカメレオンは比較的普通に飼育できますが、
その他の種はそれぞれにクセがあり、そのクセを知らないと、飼育は不可能でしょう。
カメレオンに詳しい店でしっかりとその特徴を教えてもらって、元気そうな個体を選びましょう。
また今ではほとんどワイルド個体が売られているのは見なくなりましたが、購入する際はCB個体を購入しましょう。
CBは温度や湿度、人間に驚きにくいなど、環境への順応性が高いです。
ケージと床材、止まり木について
小型のカメレオンなら比較的小さめのケージでも買うことができますが、中型以上のカメレオンを飼うのなら、
できるだけ広いケージで飼ってあげたいところです。
カメレオンはその目の良さがゆえ、空間認識能力が非常に高いです。
狭いケージはストレスになり、カメレオンはストレスに非常に弱いのでなるべく広いケージで飼育しましょう。
またケージを置く場所も重要です。
カメレオンは見下ろされるのを嫌うのでケージは人の目線より高い場所においてあげると良いでしょう。
通気性も重要なので、横と上がメッシュになっているタイプのものが良いです。
止まり木を組むため高さもあるケージにします。
小型のカメレオンでも高さは60センチは欲しいところです。
カメレオンも湿度は必要なので、床材は保湿能力の高いものを選ぶと良いでしょう。
止まり木はカメレオンが手でつかまれるくらいの太さのものにしてあげましょう。
小さいタイプのカメレオンには細い枝のついた流木などをショップで見つけて設置してあげるのが良いです。
紫外線ライトの選び方
カメレオンも紫外線は必要ですが、ほとんどの種は明るすぎる環境を嫌がります。
蛍光灯タイプのものを用いて必ず日陰を作ってあげましょう。
そこまで強い紫外線が出るタイプのものでなくて良いです。
保温と保湿
蒸れる環境を嫌うので通気性をよくして、湿度をキープしましょう。
加湿器を使う、霧吹きをこまめに行う、水容器を少し大きめのものにする、床材を湿らせるなど保湿のやり方は基本的に樹上性のトカゲと同じです。
保温はカメレオンは基本的に高温に弱いので、寒い時期はパネルヒーターを側面などに貼り、
夜間保温球や暖突を使うくらいで良いでしょう。
一番早いのはエアコンをつけっぱなしにすることです。
夏はエアコンをつけっぱなしにしないといけないです。
カメレオンは暑さに弱いので最低でも27度くらいには保ってあげたいところです。
種によっては必要ない場合もありますが、ワット数の低いバスキングランプでホットスポットを作ってあげます。
バスキングを頻繁に行う種だと弱すぎたら暖を取ろうとしてバスキングランプに近づきすぎて火傷してしまうこともあるので種によってこの辺は調整が必要でしょう。
水の与え方
樹上性トカゲ以上に動かない水には反応しません。
必ずドリップ式のものか、エアレーションして水を動かしてあげましょう。
カメレオンは水にさえ気づけば、水を飲みに地面に降りてきます。
スポイドや霧吹きで直接与えるのも確実な方法です。
主なエサと与え方
昆虫類がカメレオンの主な餌です。
食べさせる餌のサイズの目安は、カメレオンの頭の3分の1くらいのサイズが良いとされています。大きすぎても小さすぎてもダメなようです。
餌を与える際には基本的にカルシウム剤をダスティングしてあげます。→ダスティングのやり方
ビタミンやミネラルも含むカルシウム剤を使うときは過剰摂取にならないように少量をこまめに与えるようにしましょう。
餌を与える方法はピンセットなどで直接あげる、餌入れに入れて置く方法があります。
食べた量をしっかり確認できるのでピンセットなどで直接与えるのが理想ですが、食べない場合は置き餌になります。
置き餌は餌の昆虫が逃げない程度の深さの入れ物に昆虫を入れてケージ内においてあげると良いです。
カメレオンにコオロギを与えるときはコオロギのトゲトゲした後ろ足を取ってから与えてあげましょう。
給餌の頻度はベビーサイズはには毎日1回食べなくなるまで与えます。
ある程度育ってヤングサイズになったら、週に2日ほど与えない日を作ります。
成体になったら3日に1度程度にして肥満を予防しましょう。
もちろん痩せ過ぎもよくないので、太り具合を見ながら適量をしっかりと見極めていくことが大切です。
◆カメレオンにもっと詳しくなりたい方にはこの本が超オススメです